正職員雇用が進む夜勤専従看護師

ほとんどの診療科では入院患者がいることから、病院で働く看護師にとって、夜勤は避けがたいものでした。交替制で夜勤をするのが一般的になっているため、朝に出勤するときもあれば夕方から出勤することもあります。不規則な生活になることで、体調を崩す人もいないわけではありません。

その状況を改善するために、夜勤専従看護師の導入が進められているのが現状です。中には本格的に雇用して、体制を整えている病院もありますが、夜勤専従看護師の導入が始められた当初は、非正規雇用の看護師に夜勤を任せる形を整えているのが一般的でした。

しかし、夜勤を担当するときには日勤の看護師との引き継ぎが必要で、現場を熟知していることが求められます。実際に非正規雇用の看護師を雇って運用してみると、引き継ぎでミスが起こることがあり、現場に不安が生じた病院も少なくありません。そのため、正職員として雇用している病院が、だんだんと多くなってきています。

正職員として夜勤専従看護師を確保できると、責任を持って昼間の仕事を担当する看護師と、夜間の仕事を担当する看護師に分けることが可能です。それぞれが重要な業務を認識して取り組むことにより、理想的な分業体制を確立することが目指されています。

夜勤専従看護師の数の確保が難しいことから、完璧な体制を整えるのに成功している病院はまだまだ少ないです。しかし、そうした中でも運用できる段階に至っている病院も見られるようになっています。